川崎市宮前平の歯医者、永沢デンタルクリニックです。日頃より多くの患者様から「銀歯が取れた時の治療」についてご相談をいただいています。特に気になるのが治療費用ではないでしょうか。突然のトラブルに、治療費の心配が加わってさらに不安になられる方も多いと思います。
また、銀歯が取れた際の対処法や、その後の治療についても、様々なご質問をいただきます。「このまま放置しても大丈夫?」「自分で接着しても良い?」「再度取れないようにする方法は?」など、患者様の不安は尽きないようです。
そこで今回は、銀歯が取れた際の治療費用を中心に、適切な対処法や治療方法について、実際の症例を交えながら詳しくご説明いたします。突然の銀歯トラブルに遭遇した際に、すぐに参考にしていただける情報をまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。
*** もくじ ***
1. 銀歯が取れた!まず何をすべき?
2. なぜ銀歯は取れるの?主な原因
3. 銀歯が取れたときの治療法
4. 銀歯が取れたときの治療費用
5. 銀歯が取れたときの注意点
6. 応急処置と対処法
7. 放置するとどうなる?
8. 銀歯以外の選択肢
9. まとめ
銀歯が取れた!まず何をすべき?
突然銀歯が取れてしまったとき、多くの方が不安を感じられることでしょう。そんなときは、まず落ち着いて対応することが大切です。取れた銀歯は紛失しないよう、清潔な容器に保管しましょう。その後、すぐに歯医者に連絡して予約を取ることをお勧めします。診察までの間は、できるだけ刺激物を避け、慎重に過ごすようにしましょう。
なぜ銀歯は取れるの?主な原因
セメントの経年劣化による剥離
最も一般的な原因が、銀歯を固定しているセメントの劣化です。歯科用セメントは非常に強力な接着力を持っていますが、年月の経過とともに少しずつ劣化していきます。特に装着から5年以上経過した銀歯は、セメントの接着力が徐々に低下している可能性があります。
また、セメントの劣化は口腔内の環境にも影響されます。例えば、唾液の酸度(pH値)が低い方や、酸性の飲食物を頻繁に摂取する方は、セメントの劣化が早まる傾向にあります。定期的なメンテナンスを受けることで、セメントの状態をチェックし、必要に応じて再接着することができます。
新たな虫歯の発生
銀歯の下や周囲に新しい虫歯ができることも、銀歯が取れる大きな原因となっています。特に、銀歯と歯の境目(マージン部分)は、歯垢が溜まりやすく、虫歯になりやすい部位です。この部分に虫歯ができると、土台となる歯が弱くなり、銀歯が外れやすくなります。
噛み合わせの問題と習慣的な負担
強い噛み合わせや歯ぎしりは、銀歯に過度な負担をかける原因となります。特に就寝中の無意識な歯ぎしりは、気付かないうちに銀歯に大きなストレスを与えています。また、偏った噛み方や特定の歯への過度な負担も、銀歯の寿命を縮める要因となります。
硬いものを頻繁に噛む習慣も要注意です。
例えば:
・氷を噛む習慣
・固いガムを長時間噛む
・堅い食べ物の過度な摂取
これらの習慣は、銀歯に急激な負荷をかけ、脱落の原因となることがあります。
金属疲労と経年変化
銀歯自体の劣化も見逃せない要因です。銀歯は食事の度に様々な力を受けており、長年の使用で微細な変形や疲労が蓄積します。特に装着から10年以上経過している銀歯は、金属疲労のリスクが高まります。
また、温かい食べ物と冷たい食べ物を交互に摂取することで起こる熱膨張と収縮も、金属疲労を促進する要因となります。
銀歯が取れたときの治療法
銀歯が取れる理由と療法は、以下の3つです。
取れる理由 | 治療法 |
銀歯を接着しているセメントの劣化 | 取れた銀歯を再利用。ただし、銀歯が変形したり虫歯が再発していたりすると、再装着不可 |
銀歯の下で虫歯が再発する | 虫歯の治療をし、新しく銀歯を作り直す |
噛み合わせ・歯ぎしり | 銀歯を作り直して装着 |
銀歯が取れた際の治療は、詳細な検査に基づいて決定されます。まずは精密な診査を行い、その結果に応じて最適な治療方法を選択していきます。
詳細な検査と診断
治療に先立ち、複数の観点から詳しい検査を実施します。まず、取れた銀歯自体の状態を入念に確認し、再利用が可能かどうかを判断します。同時に、歯の表面状態や周辺歯肉の健康状態もチェックします。
より詳しい状態把握のため、レントゲン検査も行います。これにより、歯の内部の虫歯の有無や神経の状態、さらには歯根部分の健康状態まで確認することができます。また、噛み合わせの検査も重要で、過度な力がかかっていないかなども詳しく調べていきます。
再装着が可能な場合の治療
取れた銀歯が再利用可能と判断された場合、まず歯と銀歯の入念な清掃を行います。古いセメントを完全に除去し、歯面の徹底的なクリーニングを実施します。必要に応じて銀歯の内面も調整します。
その後、適切な歯科用セメントを選択し、慎重に再装着を行います。この際、位置関係を精密に合わせ、確実な圧接により装着します。装着後は噛み合わせを丁寧に調整し、余分なセメントを除去して表面を滑らかに仕上げていきます。
新しい詰め物が必要な場合
銀歯の再利用が難しいと判断した場合は、新しい詰め物の作製が必要となります。まず、虫歯がある場合はその治療から始めます。虫歯部分を丁寧に除去し、歯質の保護処置を行った後、しっかりとした土台を作ります。
次に、新しい銀歯を作製するため、精密な型取りを行います。この型を基に技工所で銀歯を作製しますが、その際、適切な咬合関係が得られるよう細心の注意を払います。作製された銀歯は、試適により適合を確認した後、最終的な装着を行います。装着後は、細かな咬合調整を行い、快適な噛み心地を実現します。
銀歯が取れたときの治療費用
治療費用は、必要な治療内容によって変わってきます。単純な再装着であれば、保険診療(3割負担)で1,000円から1,500円程度です。1割負担の方は300円から500円、2割負担の方は600円から1,000円程度となります。
新しい銀歯が必要になった場合は、保険診療(3割負担)で6,000円から8,000円程度かかります。1割負担の方で2,000円から2,700円、2割負担の方で4,000円から5,400円程度です。ただし、これらの金額は目安であり、実際の治療内容や歯の状態によって変動する可能性があることをご了承ください。
銀歯が取れたときの注意点
取れた銀歯の保管は非常に重要です。形が変形しないように、清潔な容器に入れて保管しましょう。ティッシュに包むと紛失する可能性があるため、避けた方が無難です。また、自己判断での対処は危険です。市販の接着剤の使用は絶対に避けてください。後の治療を困難にするだけでなく、健康上のリスクもあります。
たとえ痛みがなくても、放置することはお勧めできません。新たな虫歯の発生や、歯の欠け・割れのリスクがあります。また、周囲の歯への悪影響も懸念されます。早めの受診が、治療の長期化を防ぐ秘訣です。
応急処置と対処法
歯医者に行くまでの間は、露出した歯への刺激をできるだけ避けましょう。食事は柔らかいものを心がけ、清潔に保つことも大切です。必要に応じて、歯科医院で推奨されている医療用保護材を使用することもできます。
放置するとどうなる?
銀歯が取れた状態を放置することは、様々な問題を引き起こす可能性があります。最も懸念されるのは虫歯の進行・悪化です。症状が重症化すると、歯の神経まで感染してしまうこともあります。また、周囲の歯にも悪影響を及ぼし、結果として治療費の増加や治療期間の長期化を招くことになりかねません。
銀歯以外の選択肢
審美性を重視される方には、セラミックという選択肢もございます。セラミックは見た目が自然で、金属アレルギーの心配もありません。さらに高い耐久性を誇ります。ただし、自費診療となるため、3万円から10万円程度の費用がかかります。
もう一つの選択肢として、ハイブリッドレジンがあります。セラミックより安価で、見た目も自然です。ただし、セラミックと比べると耐久性はやや劣ります。
まとめ
銀歯が取れることは、決して珍しいことではありません。しかし、適切な対応が重要です。速やかな歯科受診と正しい保管方法を心がけ、自己処置は避けましょう。放置による症状の悪化を防ぐためにも、早めの受診をお勧めします。
永沢デンタルクリニックでは、患者様の状態や希望に合わせて最適な治療法をご提案いたします。平日19時、土曜日17時まで診療を行っておりますので、銀歯が取れてお困りの際は、お気軽にご連絡ください。
・永沢デンタルクリニック
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