永沢デンタルクリニックのスタッフブログです!
今回は「歯槽膿漏の初期症状」についてお話しようと思います。
「この症状は歯槽膿漏かな?」
「歯槽膿漏にならないためにはどうしたらいい?」
などと質問を受けることもあります。この記事で歯槽膿漏について知り正しく予防しましょう。
─目次─
歯槽膿漏は歯周病の仲間
歯槽膿漏の症状は徐々に進行する
初期:自覚症状なし
中期:症状を自覚する
後期:健康を脅かされる
歯槽膿漏対策
定期検診を受けることが大切
まとめ
歯槽膿漏は歯周病の仲間
歯槽膿漏は歯周病の中で一番酷い状態。ただし、いきなり歯槽膿漏になるわけではありません。歯周病は以下の4段階で進行します。
歯周病の段階 | 症状 |
初期段階:歯肉炎 | ● 歯茎が赤く腫れる(炎症) ● ブラッシングで出血しやすくなる 【歯周ポケットの深度】 ● 1~3mm |
中期1段階:歯周炎 | ● 歯茎の炎症が進行する ● 歯を支えている骨などが破壊され始める 【歯周ポケットの深度】 ● 4mm未満 |
中期2段階:中等度歯周炎 | ● 歯を支える骨の破壊が進む ● 歯がグラグラする ● 歯茎から血や膿が出る 【歯周ポケットの深度】 ● 4~6mm未満 |
最終段階:重度歯周炎(歯槽膿漏) | ● 歯の根元が露出する ● 歯が抜ける 【歯周ポケットの深度】 ● 6mm以上 |
歯槽膿漏の症状は徐々に進行する
歯槽膿漏の症状は、徐々に進行します。ここからは3段階に分けて、それぞれの症状を見ていきましょう。
初期:自覚症状なし
初期は、自覚症状はほとんどありません。あったとしても出血して「あれ?おかしいな」と思う程度。初期の症状は以下の通りです。
● 歯茎の腫れ
● 歯茎の赤み
● 歯肉が丸く膨れる
● 歯肉に汚れが溜まりやすくなる
● ブラッシングで血が出やすくなる
もし、歯茎の腫れや血が出やすくなっても、丁寧に歯磨きをしたり歯医者で原因を除去したりしてもらうと改善されます。初期で気づくためには、日ごろから歯茎の状態を観察しておくことが大切です。
中期:症状を自覚する
中期になると初期より症状がはっきりするため、気づく人が多くなります。中期の症状は、たとえば以下のようなことが起こります。
● 歯茎が濃い赤色や赤紫色に変色する
● 膿も出る
● 歯石が付く
● 歯間に隙間ができる
● 歯肉の位置が下がって歯の根元が出る
● 口臭が発生する
中期で歯槽膿漏(歯周炎)を疑い始めます。そのため、歯石が付着し始めた頃に治療を開始すれば、回復する可能性は十分あります。
後期:健康を脅かされる
後期は重度です。そのため、口の中だけではなく全身に影響が出て健康を脅かされる可能性があります。後期の症状は以下を参考にしてください。
● 痛みで硬いものを噛めない
● 歯を支える骨が壊れる
● 歯がグラグラしたり歯並びが悪くなったりする
● 歯が抜ける
● 口臭が酷くなる
● 頭が痛くなりやすくなる
ほかにも、原因菌が血液や唾液に混ざって全身を巡り、心臓病や糖尿病などの原因になることも。後期までになると、元通りに治すことはできません。そのため、症状に対する治療を行うことが大切です。
歯槽膿漏対策
基本の歯槽膿漏対策は、以下の3つです。
● ブラッシングやフロスを使ってケアを行う
● 定期的に歯科検診を受ける
● 歯科クリニックでそうじしてもらう
かかりつけの歯科医院がある場合、定期的に歯科検診をおすすめされます。自覚症状が無くても、異常が発生していることもあるので定期的に歯科検診を受けましょう。
定期検診を受けることが大切
歯槽膿漏は口の中だけではなく、体調不良の原因になります。当院は子どもから大人まで対応可能しています。そのため、家族で受診したいと考えている方にもおすすめ。初診・再診のどちらでも予約ができるため、歯槽膿漏をはじめとした歯のことが気になる方は遠慮なく来てくださいね。
まとめ
歯槽膿漏は歯の病気ですが、悪化すると心臓や肺などの病気を引き起こします。さらに、初期では症状を自覚しづらいため、元に戻らない状態で気づく方も。そのため、定期検診を受けたり丁寧にブラッシングしたりして日ごろから対策しましょう。